の人生で1番好きな映画…『神々の深き欲望』


今年、僕にとって最大の映画的事件は、今村昌平監督の死去。もともと好きだったけれど、その死を知った時、本当に悲しかった。もう新作が観られないというのもあるけれど、それだけじゃない。なにか説明できない苦い気持ちになった。今まで、身近な人以外の死で、その人個人がいなくなったことに対してここまで悲しいと思ったのは初めてだった。マジでさ。それだけ僕に影響を与えたってコトだよね。彼のなにが好きかってやっぱ、あの欲望に対するギラギラ感と、俯瞰的鋭さの共存。ただ脂っこいとは違う、ずるく汚くも正しい人間の生命力を見事に切り取った人だと思う。今、あんな映画を撮れる人、もっと言えば、あんな生き方できる人、いないと思うよ。そう考えると僕が今、1番好きな監督は間違いなく今村昌平その人。そこから1本選ぶのは難しいけれど、コレは僕が今村作品と出会った最初の1本だったということで。そんなこんなで映画の好き嫌いなんて、すごく個人的なこと。ホントは人に勧めるようなモノじゃない気もする。なのに長々リコメンドしてきちゃったけど、ま、いっか。じゃあまた、どこかでねー。