の良質リメイク映画…『クライシス・オブ・アメリカ』


'62年に製作された、ジョン・フランケンハイマー監督、フランク・シナトラ主演の「影なき狙撃者」を、「羊たちの沈黙」のジョナサン・デミ監督、デンゼル・ワシントン主演でリメイクしたのがこの作品。エリートで大金持ちの息子・レイモンドが、戦場で襲われた部隊を救って英雄になる。しかし、部隊の上官(デンゼル・ワシントン)は、その活躍をなんとなく覚えているだけで、なにか曖昧だ。さらに、戦場から戻ってきているのに妙な悪夢ばかり見るので悩んでいる。そうこうしている内に、レイモンドは副大統領として脚光を浴び始めるが、その背後には巨大な陰謀が潜んでいた…。あらすじ的にはこんな感じだけど、最終的な展開が「影なき狙撃者」と今回の作品では違ってるんだよね。あんまり書くとネタバレになるんで書かないんだけど、現在のアメリカを見事に表現した感じ。なんというか、ブッシュ政権が透かして見える展開になってると思うよ。それと、メリル・ストリープ演じるレイモンドの母親は怖すぎ!“狂気”て表現がピッタリな迫真の演技だよ!