の憧れオシゴト…『眼下の敵』


やっぱさ、男に生まれたからには一度は「艦長」って呼ばれてみたいなぁと。戦艦でも、潜水艦でも、宇宙船でもいいんでね。そんでもって「敵ミサイル急速接近中、距離2000!!」「右舷全速!! 回避ー!!」「間に合いませんっ!!」ってなやりとりをしてみたいなと。あ、でもこれじゃ撃沈されてるじゃん…。戦争イヤだし、やっぱ妄想の中だけでいいや。で、この作品にはそんな妄想ヘボ艦長じゃなくて、名艦長が二人も出てくるんですわ。舞台は第二次大戦下の南大西洋。米駆逐艦と独潜水艦が息づまる攻防を繰り広げるんだけど、もうハンパじゃない読み合い&忍耐力。超ハイレベルな攻防を繰り広げるうちに、敵味方の関係を越えて尊敬しあってしまうところもなかなか良い感じ。お互いの姿が見えないのにスゴいよね。肝心の勝負の行方は、どっちが勝つのか最後までわからない展開で目が離せない。けど、もっと良いのは勝敗が決まった後。人と人がわかりあうってこういうことなのかなぁって柄にもないこと考えちゃったよ。