のスゴイ! 音楽映画…『グリッター・きらめきの向こうに』


ミュージシャンが映画やドラマに出るっていうのは、結構大変だと思うんだよね。だって、役者は歌の部分を吹き替えられても、ミュージシャンが台詞を吹き替えてもらうことはできないからさ。だから本職の役者に比べたら演技は劣ると思うんだけど、それでおもしろくないかというとそうでもない。今回の作品も、マライア・キャリー主演で、映画公開時にはさんざん酷評を浴びたけど、実際観てみると、そんなにダメでもないなって人が多い映画でね。そりゃ、ストーリーはさ、哀しい境遇の主人公が夢を諦めずに、成功と挫折を繰り返しながら成長していくっていう、スタンダードなものだけどさ。歌のシーンがハンパなくスゴいんだよね。ぎこちない演技のマライアが、歌のシーンになると物凄い迫力と存在感を出す感じは、まるでさなぎから蝶が生まれるのを見ているような感動を覚えるよ。ある意味、長篇のPVを観ていると言ってもいいかもしれない。悪い意味じゃなくてね。