の1人で観るのが怖〜い映画…『クジョー』
愛らしく懐っこい、おまけに利口なセントバーナードが豹変したら? スティーヴン・キングの同名原作を映画化した作品なんだけど、セントバーナード「クジョー」が恐ろしい猛犬と化しちゃう悲しくも恐ろしいお話なの。犬が人をかみ殺すシーンなんてリアルで見ていて鳥肌が立っちゃったわ。まるで人間の血に飢えてる狼みたいなんだもの。時間が経つにつれて変わり行くクジョーの風貌にも恐怖感を煽られるわ。そんな時、たまたまクジョーを飼う車の修理屋に来てしまった母子。この母子の運の悪さは筋金入りなの! なんたって修理屋に到着すると同時に車のエンジンがかからなくなってしまうのよ。ちょっとでも外に出ようとするとクジョーが間髪いれずに襲い掛かってくるし、暑さで子供が憔悴しきってしまうしで絶体絶命のピンチに追い込まれてしまうの。やっぱりお母さんのした浮気が諸悪の根源なのかしらね? 悪いことはできないものね。シンプルなストーリーだけど、シンプルだからこそ迫ってくる恐怖感は強烈よ。ラストまで目が離せない展開になっているし、恐怖の不意打ちを何度も食らっちゃうわよ。犬を飼っている人が一人で見たらきっと大変ね。
の1人で観るのが怖〜い映画…『徳川女刑罰史』
オバケと人、どっちが恐い派? 僕はねー、ずっとオバケだと思ってた。昔、この映画を観るまでは。コチラ、「網走番外地」とかで知られる石井輝男が切り開いた“異常性愛路線”映画の中の1本。タイトル通り、江戸時代の拷問手管が女のヌードとともに描かれるっちゅう、いわゆる“エログロ”ってヤツなんだけど。股裂き、火あぶり、切断、磔水etc.そりゃさまざまな苦悶があるワケ。ま、それだけでも恐いんだけど、ホントに恐いのは拷問する人・される人の顔。も、スゴイんだってば。鬼も悪魔もかなわない顔するから。その変貌ぶりは、魑魅魍魎の変幻出没よりよっぽどコワイって、いやマジで。それもこれも、石井監督の演出力のなせるワザ。ちゅうワケで、恐いってコト以外にもイロイロ優れたトコロ満載の映画なんだけど、サイコに通じる“人の恐さ”をビジュアルとして見せてくれるという意味においても傑作だと思うよ、コレ。