愛すべきB級映画

B級映画」って、評価ではなく、もはや1つのジャンルになってるよね。最近では、それを狙って撮ってる映画も多い気がするな。ウケるのか、コケるのか紙一重っていうのが「B級映画」の魅力なのかも? ということで、今週は愛すべきB級映画をリコメンド!

今週のお題「愛すべきB級映画」

の愛すべきB級映画…『ディープ・ブルー』


私がおすすめする「ディープ・ブルー」は、海の自然な姿を描いた海洋ドキュメンタリーのほうではなく、不自然なほど頭がよくて、巨大なサメが暴れるほうよ。もうすべてがありえない設定だから、面白い! また、こういう「B級映画」は、あまり有名じゃない人が出ているので、誰が最後まで生き残るのかわからないのも魅力的。でも、何気に「クリフハンガー」のレニー・ハーリンがメガホンを取っていたり、サミュエル・L.ジャクソンが出演したりしているんだよね。大ヒットすると思ったのかしら? あと“巨大生物&誰が生き残るかわからない”系だと、「アナコンダ」も面白いわね。こっちにも(売れてなかった頃の)ジェニファー・ロペスアンジェリーナ・ジョリーの父、ジョン・ボイドが出てたりする。う〜ん、「B級映画」は止められない!!

の愛すべきB級映画…『地獄甲子園』


TVドラマ「電車男」で彼女いない歴=年齢の電車男くんを好演し、すっかりお茶の間を魅了してしまった伊藤淳史くん。彼の出演作で忘れ難いB級映画と言えばこの「地獄甲子園」だ。彼が演じたのは、野球部補欠要員のメガネで立場的には脇役。だが気が弱く、オロオロしたこの役はまさに彼のハマリ役で、「ロボコン」や「海猿」なんかより、ずっと印象に残る演技を披露している。そんなメガネの演技もいいけど、それを上回る強烈なキャラが登場している。それはメガネの母親。この人はあの「カンフー・ハッスル」のネグリジェおばさんの原型とも思える、とにかく迫力があるおばちゃん。演じた三城晃子さん、ホントいい味出している。しかも原作が漫画だけあって、ありとあらゆるものが極度にデフォルメされていて、イチイチ笑える。あの蛭子能収さんも思わぬ役で出演しているし、未見の方、今すぐご覧あれ!

の愛すべきB級映画…『ニューヨーク1997』 『エスケープ・フロム・L.A.』


どんな作品がB級かっていうのは主観的なものだと思う。でも、B級臭を香ばしく漂わせている作品って確かにあるよね。今回の作品もそんな感じでさ。だって、見てよこのカート・ラッセルの面構え! どうだ! ってばかりのB級感でしょ? もうカッコ良すぎだから。両作品で彼が演じる眼帯のアンチ・ヒーローがスネーク・プリスケン。「ニューヨーク1997」では、ニトロを埋め込まれて24時間制限の大統領救出、「エスケープ・フロム・L.A.」では、ウィルスを注入されて解毒剤と引き換えに新兵器の奪還と、なんだかスゴイのか、学習してないのか、お人好しなのかわからない兄貴だ。それと、2作ともアメリカの代表的な都市が監獄島になってるとこがおもしろい。え? ロスは島じゃないって? なんとこの作品の中では'00年に起きた大地震陸の孤島と化しているのだ! そんでもってピーター・フォンダ演じるサーファーが津波に乗ってたりするんだよね。ああ、オモロイ。

の愛すべきB級映画…『ヒューマン・キャッチャー』


B級とは? 短期間・低予算で作られた映画らしいんだけど、イメージするのはやっぱりホラーよね。最近ではパリス・ヒルトンが出演して話題の「蝋人形の館」あたり…B級の匂いがプンプンするわ。この「ヒューマン・キャッチャー」「ジーパーズ・クリーパーズ」の続編となるもの。制作総指揮がフランシス・フォード・コッポラだってのに、出来は今ひとつ、だってB級映画だもん。とりあえず怖がらそうとするシーンがたくさんあるんだけど、全く怖くない。アメリカのB級ホラー映画を観てると必ずと言っていいほど、とうもろこし畑がでてくるわよね。スティーブン・キングの影響かしら? 友達同士でお家で楽しむには最高の1本だから、ぜひとも借りて観てね。あ、その時一緒に「案山子男」も借りると最高の夜になるわよ。