こんな嘘をつかれたい! 映画

4月1日はエイプリル・フールだよね。この日だけは嘘をついても許される日。でもどうせ嘘をつくならクールな嘘がいいよね? 困ったアナタは映画を参考にして! ということで、今週はリコメンド一家の「こんな嘘をつかれたい! 映画」をリコメンド!
今週のお題「こんな嘘をつかれたい! 映画」

のこんな嘘をつかれたい! 映画…『グッバイ、レーニン!』


アップリケは、嘘肯定派なんだ。そこに優しさがあればね。今回紹介する映画もそう。ベルリンの壁が崩壊する前の東ドイツで、ある事件がきっかけで昏睡状態に陥った、社会主義に執着する母。ベルリンの壁が崩壊した8ヵ月後、母は奇跡的に目を覚ますが、「ショックは命とり」と医者に宣告され、息子のアレックスは東ドイツの体制が続いている嘘の世界を作り出すの。もうねー、いい息子!「母親を失いたくない」という奮闘する姿が、ユーモアかつ切なく描かれていて、アレックスの気持ちが心に沁みたわ。とくに「偽ニュース番組」での演説シーンではヤラれたね。アップリケ、こんな息子が欲しい〜!優しい嘘をこの映画でぜひ学んでね!

のこんな嘘をつかれたい! 映画…『ミセス・ダウト』


「オイラ、結婚します!」とエイプリル・フールのたびに嘘をついていたせいか、いまだ一人身のマユゲです。まぁそんなわけで今年はこれ系の嘘はやめようと思いつつ、今週のリコメンドは“こんな嘘をつかれたい! 映画”でしたな。
性別や年齢を偽り、「新しい家政婦です」と変装して家に乗り込んできた中年男。一歩間違えると犯罪にもなりそうなこんな嘘、アナタなら許せる!? 嘘をついた動機というか、理由を述べよ、と言われそうなので、明かしましょう。ズバリ、それは“離婚調停中で会えなくなった子供たちに会うため”。子供たちの様子が気になって、一緒にいたくて、突拍子もない嘘をついてしまうロビン・ウィリアムズ演じるダニエル。ミセス・ダウトなる、見かけはまさに理想の“グランマ”に変装したダニエルは、自分がついたウソのために大奔走することになる。料理は得意と言ってしまったがために、高級料理のデリバリーを頼み、予想外の出費を支払うダニエル。そんな様子を見ていると、「そうかー、そこまでして会いたかったのかー」と思わずにはいられない。おかしくてちょっぴり哀しくて、こんなウソなら許そうと思えること間違いなしの映画に、「ミセス・ダウト」をマユゲはおススメするよん♪

のこんな嘘をつかれたい! 映画…『T.R.Y.』


「嘘も方便」って言うけど、やっぱり嘘つかれたり、騙されたりすると良い気がしないよね。それでも良いって思えるとしたら、やっぱり優しさや華麗さ、それに嘘をつく意義が無いとダメだと思うんだよ。そんなわけで選んだのが今回の作品。舞台は戦争の雰囲気漂う20世紀初頭の上海。織田裕二演じる伊沢修は、金持ちや悪党を騙して金を奪い取り、貧しい人に富を分ける詐欺師。当然、敵も多いワケで、とうとう殺し屋に命を狙われるハメに。そこに革命家の男が現れ、清朝打倒のための武器を日本軍から騙し取れば、命を守ってくれると言う。しかし、相手は渡辺謙演じる切れ者の陸軍中将。かくして一筋縄ではいかないゲームが始まった…。表面上は華麗に騙しているようでも、その裏はかなりのドタバタでギリギリ。白鳥が水面下では、必死に水を掻いているようなもんで、観ているこっちもドキドキする。表面と裏が違うのは、伊沢本人にも通じるものがあって、「ヤバくなったらすぐ逃げる」とかいいつつ、本心は信念を持った革命家たちを助けてやりたいと思ってるし、誰にも死んで欲しくないと思ってる。ただ、革命家嫌いなのは彼の過去にも関係してるんだけど…。嘘が“真”になる瞬間を味わえる映画だと思うよ。

のこんな嘘をつかれたい! 映画…『ポワゾン』


アンジェリーナ・ジョリー扮するジュリアにまんまと騙されてしまうルイス。このルイス役をアントニオ・バンデラスが見事に演じてるのよね。「彼女に惚れているんだ」と情けない顔をするバンデラス。これを観て一気にバンデラスのファンになったわよ、ビキニってば♪身も心も財産まで奪われてもジュリアを愛してしまったルイス。どうせ嘘をつかれるならこれぐらい本気になれる嘘をつかれたいわ。この映画はウィリアム・アイリッシュの「暗闇のワルツ」が原作。過去にはこの原作を元にフランソワ・トリュフォー監督がカトリーヌ・ドヌーヴを主演に迎えて「暗くなるまでこの恋を」を映画化してるわよ。原作と過去作と比べて観るとさらにこの映画の良さを感じることができるからぜひとも試してみて!